『千と千尋の神隠し』は2001年に公開されたスタジオジブリによる長編アニメーション映画です。
かんたんにあらすじをご紹介します♪
主人公・荻野千尋は両親と共に不思議な町(=神々の住む世界)に迷い込んでしまいます。
神々の食事に手を付けてしまった両親は罰として豚の姿に変えられてしまいました。
千尋は謎の少年・ハクの助言で魔女の湯婆婆が支配する湯屋で「千」と名前を変えられて働くことになります。
千尋の両親は一見普通の父親と母親ですが、映画の序盤からなぜか母親が千尋に対して冷たい態度をとっています。
その理由として「実は千尋には死亡した兄がいて、それが原因で母親は無意識に千尋に対して冷たくしてしまっている」という驚きの意見があるのです。
なぜこのような公式設定にはない説が出てきたのでしょうか?
この記事では『千と千尋の神隠し』の千尋の兄の死亡説は本当なのか?また母親が冷たい理由も兄が関係しているのか?を解説していきます!
目次
千と千尋の神隠しで兄の死亡説は本当?
千尋とハクが兄弟説あるけど、この両親から…うーん…🧐
千尋の目はお母さん似かもなぁ? pic.twitter.com/SsPSpRoPfp— 𝑀𝑜𝓃𝒶 𝐿𝒾𝓈𝒶(仮) 🕊️ (@pucchosandlily) June 1, 2023
なぜ公式設定にはない千尋の兄の死亡説が出てきたのでしょうか?
これは恐らく評論家の岡田斗司夫さんがYouTubeで配信した考察が広まったと思われます。
岡田さんは様々なジャンルに造詣が深く、ジブリ映画についても考察動画を多数配信しています。
それによると実は過去に千尋が川に落ちた回想で、千尋が落ちた場所に向かって手を伸ばす子どもの手が描かれているのです。
『千と千尋』の絵コンテと呼ばれる映像の設計図上では”子どもの手”と書かれており”兄の手”とは一言も書かれていません。
しかし描かれているのが白いTシャツを着た年上の子どもの手のため、千尋の兄の説が浮上したのでしょう。
千尋は小さかったためこの記憶はなく母親から昔近くの川で溺れたことがあると聞かされていました。
母親は千尋が川に落ちた際に千尋に手を伸ばした子どもの事については一切話していません。
これは「子どもが千尋を助けようとして亡くなってしまったため千尋に負い目をおわせないように話していない」と考えられます。
これらの説から千尋を助けようとした子ども=千尋の兄である可能性が高いのです。
なんとも悲しすぎる考察ですね。
千と千尋の神隠しでハクとの兄弟説は?
ハクと千尋って兄弟だったん?
しかもハクって男だったんや、、
千と千尋の神隠し大好きなのに、、笑 pic.twitter.com/hNQZiegH8u— ブロッコリー🥦 (@aaay2525) February 13, 2020
謎の美少年・ハクの正体は幼い千尋が溺れた「コハク川」という小川の神という設定です。
しかしハクが千尋の兄とも思える理由があります。
①千尋と同じようにハク自身も湯屋に突然現れている
『千と千尋の神隠し』の不思議な世界観は日本神話に登場する死者の世界と生者の世界の境目のように描かれています。
町と湯屋を結ぶ赤い橋も2つの世界を繫ぐ「黄泉比良坂(よもつひらさか)」になぞらえている印象も受けます。
湯屋のあるこの不思議な世界は人間が踏み入れてはいけない領域のため千尋は透明になって消えかけてしまったのでしょう。
ハクが突然現れて湯婆婆の弟子(=湯婆婆の手足となって働く)になるよう懇願したということは、ハクもこの世界で働かなければ消えていた可能性が高いように思えます。
ということはハクは元々この世界に住んでいた人物ではなく、千尋と同様人間だった可能性が出てきます。
そしてあの世とこの世の中間のような場所で千尋とハクが出会ったのは血縁関係があったから、と考えると兄弟説もありえる気がしてきますね。
②千尋の事を前から知っている
「自分の名前は忘れてしまったが千尋の事は覚えている」
というハクのセリフがあります。
よっぽどハクにとって千尋は特別な存在と言えますよね。
ハクは小川の神様という設定ですが「川に落ちたひとりの少女」の事をここまで強く覚えている理由が見当たりません。
やはり「自分の命と代えても助けたかった妹」だから千尋の事をよく覚えている、と考えた方が自然に思えます。
ハクは”自己犠牲によって妹を助けた結果、小川の神様になりかけている存在”と考えてもいいかもしれませんね。
③何かと千尋の事を気にかけている
ハクは初対面の千尋に対して存在が消えないように助けてくれたり、内緒で両親に会わせてくれたりと最初から千尋の味方です。
ハクの手づくりのおにぎりを食べて泣く千尋をなぐさめる姿は妹をなだめる兄のように見えます。
千尋の服や本名が書かれているカードを保管して千尋に渡したのは、
「千尋を生者の世界に必ず返す」
というハクの意志の表れではないでしょうか。
千尋に母親が冷たい理由も兄が関係してる?
昔千と千尋のこのシーンで「母親はなんでこんなに千尋に冷たい言い方するのかな?いつか母親の気持ちがわかるのかな~」と思ってたけど、息子が6歳になって理解したのは「お母さんの言い方は特に冷たくはなかった」という事でしたね pic.twitter.com/vkHSB9Kt3v
— なーな💜💚 (@loveaki_sota) December 28, 2021
もし過去に川に落ちた千尋を助けた兄が亡くなっている場合、千尋の母親は非常に複雑な感情を抱えている事になります。
最初はクールで今風の母親の感じで描かれているのかと思っていましたが、自分の子どもが妹を助けようとして亡くなった過去があったとしたら…。
助かった子どもとどのように向き合えばいいのかわからなくなってしまいますよね。
もしかしたら無意識でそのような態度になってしまっているのかもしれません。
千尋と目を合わせているシーンがあまり見られないので、今後千尋と向き合って幸せになってほしいと思ってしまいます。
千と千尋の神隠しで兄の死亡説のまとめ
#ホーム・アローン
ご覧いただきありがとうございました!
クリスマスはこれからだっ😊🎄次回は1月5日(金)
🐉辰年のスタートは🐉
『#千と千尋の神隠し』宮﨑駿監督の大傑作✨
不思議な町に迷い込んでしまった
千尋の冒険ファンタジー😄来年はみんなで
”初ジブリ”しませんか? pic.twitter.com/Wf3oTnSe59— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) December 22, 2023
こちらの記事では『千と千尋の神隠し』の千尋の兄の死亡説は本当なのか?また母親が千尋に冷たい理由も兄が関係しているのか?を解説しました。
千尋の兄の死亡説は岡田斗司夫さんによる考察が広まったものと考えられます。
千尋が川に落ちる回想で落ちた千尋に向かって手を伸ばしているのが兄の手ではないか?と思われる要素がいくつかありました。
また謎の少年・ハクが千尋と同様に突然不思議な町に現れた点や千尋の事だけ覚えている点から、千尋とハクの兄弟説の可能性は高いと言えるでしょう。
そのために千尋の母親は兄の死亡によって助けられた千尋に対して複雑な感情を抱いており、無意識に冷たい態度を取っていると思われます。
あくまで1つの考察ですが『千と千尋の神隠し』の見方が少し変わるのではないでしょうか?
ぜひもう一度鑑賞してみて内容を確かめてみてくださいね!
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